【写真】サグラダ・ファミリア(Temple Expiatori de la Sagrada Família)/バルセロナ(スペイン)
Q.なぜ海外の超お金持ちたちは、寄付や慈善活動を行う人が多いのですか?
A.世の中への還元と、税制上の優遇があるからと考えられています。
超富裕層やお金持ちの人たちは、自ら得た金銭を世の中に還元するため、寄付や慈善活動を積極的に行う人たちが多くいます。とくにアメリカ合衆国のリッチたちはその傾向が強く、2018年にはアメリカにおける寄付活動で使われた金額総額は4,277億USDと、4年連続過去最高額を更新しているほどです。
それでは、なぜ世界の大富豪の人たちは寄付や慈善活動を行う人が多いのかというと、1つは寄付活動を行うことで、純粋に世の中を今よりもっと良い場所にしたいと考えているからだと考えられます。お金持ちであればあるほど、自分以外の他人にお金を使って奉仕したいという精神が強く、人は皆平等で、生まれも育ちも関係なくやる気さえあれば誰でも自らの能力を発揮して社会をもっと良くしていけると信じている傾向があるようです。
また、とくにアメリカで寄付や慈善活動を行う人が多い理由として、税制上の優遇措置があるからとも言われています。アメリカなどはもともと資本主義において寄付・慈善活動が行いやすいルールと文化が根付いているので、ビリオネアを中心に自身の事業が社会で評価された対価として積極的な慈善活動を行い、表彰や売名、税制上有利になる申告を活用して、さらに事業拡大を行いやすい環境を構築することが主流であるとも言えるのです。
なお、多くのお金持ちたちは、自身が寄付・慈善活動を行った場所や団体、組織を公に公表することはあまりありません。これは、ビリオネアたちの共通認識として、寄付した先を公に発表することは、事業の運営やお金の流れを滞らせる原因になるというジンクスがあるからだとも言われています。