【写真】セドナホテル・ヤンゴン(Sedona Hotel)近郊の市場/ヤンゴン(ミャンマー)
農家の推定年収・月収入
農家には、「個別経営」と「組織経営」の2通りの運営方法があります。農林水産省が2013年に発表した「農業経営統計調査」では、1個別経営農家あたりの「年間農業所得(利益)平均」は下記のようになっています。
年間農業所得(利益)平均
●水田作:54万円
●畑作:227万円
●露地野菜作:189万円
●施設野菜作:438万円
●露地花き作:213万円
●施設花き作:394万円
●果樹作:196万円
●酪農:750万円
●肉用肥育牛:1118万円
●肉用繁殖牛:215万円
●養豚:791万円
●採卵養鶏463万円
●ブロイラー養鶏:662万円
取り扱っている種別によっては年収が低いと感じるものもありますが、その土地の自然環境や販売モデルを生かして大きく収益を伸ばしている農家もあります。たとえば、「レタス生産量日本一の村」として知られる長野県南佐久郡川上村では、高原野菜の栽培に適した自然環境と東京まで車で3時間という便利なアクセスを生かして、都心へのレタス・白菜の販売網を強化し、現在は農家1世帯あたりの平均年収が2,500万円以上ともいわれています。
また、農家によっては土地や不動産(持ち家)を所有して事業を行っているところも多く、さらに育てている農作物によっては自給自足が可能なので、生活費が抑えられる面でお金が貯まりやすい傾向にあります。
ただ、台風や豪雨などの気象状況や昆虫・動物などが収入源となる食物の育成に影響を与えるため、年によって収益の増減が出ることは避けられません。その点、会社経営と同じように考えることができ、農家によってはリスクヘッジとしてビニールハウス栽培を導入したり、農家と異なる事業に取り組んだりする(兼業農家)ケースもあるようです。
農家の将来性
金融不景気や食の安全が問題になっている現代において、自らの土地を持ち、何もないところから生活に不可欠な「食」を生み出す農家は、今後さらに需要が伸び参入人口が増加する可能性があります。
また、「自給自足」の生活を望み農業に注目する若手富裕層の出てきていることから、生活基盤が手堅く手に入る農業に興味を持つ若者が増えるかもしれません。